下野街道 大内宿

江戸時代、関東と会津を結ぶ下野街道の交通の要衝だった大内宿は、宿場として、また荷駄運送の駅所として栄えていましたが、明治に入り、今の国道118号(121号)が大川沿いに開通すると、人、物の流れが新しい道に移り、時代に取り残されてしまいました。

時代の波に取り残されたことによって、大内宿は奇跡的に茅葺の家並みが残ったといえましょう。
昭和56年4月、重要伝統的建造物群保存地区に選定されると、江戸時代の家並みを守ろうとする住民が一致団結してトタン屋根を茅葺きにふきかえ、電柱を移転し、舗装された宿場内の道路を昔ながらの道によみがえらせました。

大内宿が宿駅開村以来、一度も火災に遭わなかったのは、集落共同体としての伝統的な相互
扶助の精神が息づいていていたからでしょう。

大内宿の町並みを散策しながら、ゆったりと流れる時間と空間をお楽しみください。

刀傷が残る店内

当店は約300年前からこの地で農業を営みながら、数頭の馬を飼い、荷駄運送も担っていたといいます。
生活は自給自足が当たり前で、蕎麦も自家製紛したものを手打ちで食していました。

当店の建物は約200年前に建てられた茅葺き民家で、明治戊辰戦争では会津に攻め入った西軍の宿舎となり、柱には西軍兵士が斬りつけたと思われる刀傷が残っています。

歴史的建物の座敷で、手打ちそばをはじめ当店でしか味わえない心尽くしの料理をご堪能ください。